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フェルールが防ぐ歯根破折
フェルールとは
フェルールとは、クラウンを被せる際にそのクラウンの内側に接着する健康な歯質のことです。
歯冠が崩壊して残根状態のため、クラウンが歯質を囲めず歯根内からのポストコアーのみにクラウンが接着されている事例が多々あります。
そうしますと、側方への咬合力により歯冠にかかる力が支台のポスト部に集中し歯根が破折するリスクが高まります。
十分なフェルールがあれば、樽のタガ効果により歯根の縦破折を防止できます。
歯根破折の予防となるフェルールは、高さ2mm、幅1mm、歯の周囲75%以上に存在することが要件だと考えられています。
(強固な接着材料を使うことによっては高さが1.0mmでも有効です。)
歯冠の崩壊が著しく、歯肉縁上にフェルールとなる歯質が存在しない場合は
1、矯正的挺出により歯根を骨から引き上げる。
2、歯槽骨を形成し歯槽頂のレベルを下げる事で歯根を歯肉縁上に露出させる。の2通りの治療法があります。
1~2歯程度でしたら両隣在歯を固定元にしてゴム等で引き上げる部分矯正が可能です。
外科的手法では、歯槽骨頂上には3mmの歯肉が生理的に必要なため、歯肉レベルを下げるためには、歯肉を切除するのでは無く、歯槽骨の形成が必要となります。
矯正的挺出症例
外科的挺出症例
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