昨年は3年の長きに及ぶ感染症による自粛と規制が徐々に解除され、街はどこもかしこも解放感に浸る人々で溢れるようになってきました。
しかし世界では限られた独裁者や支配願望を持つリーダー達による戦闘状態でとても新年を祝うどころでは無い人々が沢山おられます。
日本もいつ渦中に巻き込まれるや判りません。
コロナ禍終息の次は世界平和を願うばかりです。
さて、当院では長きに亘り予防を基盤とした診療を根幹としています。
歯科での予防というと、一般的には”歯磨き”と短絡的に思われがちですが、野生の動物は歯磨きなどしませんが虫歯や歯周病はほぼありません。
それは食習慣の違いというのが決定的な理由です。
野生の世界では歯の喪失はとりもなおさず命に直結します。
人間も長寿命になった事により、早期に歯を失うと長いこと不自由な食生活を強いられる事となります。
当院での治療の特徴について
・予防として
隠れた病変を精査するためのX線と目視による検査、そして経時的な変化を明確に審査するための写真記録
歯の破損や外傷性歯周病の予防のための噛み合わせの診査と調整
歯科衛生士によるう蝕(虫歯)と歯周病予防のための検査とプロフェッショナルメンテナンス
う蝕(虫歯)と歯周病の原因となる食生活や生活習慣に対する指導
インプラントに対してはスクリューの緩みや、汚染等に対する検査とメンテナンス等々
・う蝕(虫歯)に対しては
極力健康歯質を削らない超精密治療、
歯髄(神経)を生かす歯髄保存治療、
修復物の耐久性に直結する確実な接着
・歯周病に対しては
骨や歯肉の再生療法
・矯正治療では
歯列・咬合不正の最たる原因である不正骨格の形態改善による非抜歯治療を目指した治療
を行っております。
以上の中で、患者さんにとって最も苦痛無く・短時間で・不自由無く、より経済的な診療は予防のために来院頂く事です。
何かおかしい・痛い等とご自身で異変を感じた時には大概は予防処置だけでは済まずに実質的な治療が必要となってしまいます。
インプラントをなされた方で、全くメンテナンスを受けておられない方もいらっしゃいますが、これは車を整備もタイヤ交換もせずに乗り続けるのと似ています。
インプラントも天然歯同様に歯周病になる事がありますが、相当の末期状態にならないと痛んだり動揺することがありませんので、予防的メンテナンスは必須となります。
自覚症状が出るまで放置された場合には、最悪撤去となる場合もあり得ます。
治療が大好きで歯科医院に通う人はほぼいらっしゃいません。
現実的には治療ファーストの歯科医院もあろうかと思いますが当院は違います。
極力治療をしなくても良い状況に患者さんを導いていく様に、メンテナンスや指導に力を入れています。
日本人は世界の中で、一番歯の治療を受けている民族です。
しかし残念なことにその中で保険治療の大半は医療先進国からは評価されない現状です。
粗悪な治療により、さらに重度な状況に陥るケースが多すぎます。
副鼻腔炎の3割以上は上顎臼歯の粗悪な根管治療が原因と言われています。
それらは低報酬で治療の優劣を問わない保険制度に起因するものですが、そこを責めても国の予算上改善は望めません。
歯科治療を最小限にするために、何よりも自ら予防に対する知識と意欲を高めて行くことが皆さんの幸せな人生の一助となるのです。
当院では、必要と思われる方には時間を作って疾患の原因を個別に分析して患者さんにお話しするようにしています。
時には聞きたくない指導も、極力治療を最小限にという親心を感じ取って実行に移して頂ければ皆様のためになろうかと思います。
本年も開業以来の変わらぬ熱意を持って皆様の健康のため頑張りますのでご一緒に予防に励みましょう。
Comments