お勧めの歯磨き剤と成分について
当院で取り扱っているお勧めの歯磨き剤をご紹介します。
研磨剤 × 界面活性剤 × フッ素 × キシリトール ○ 発泡剤 × 保存料×
合成界面活性剤・研磨剤を使っていないので小さなお子さんにも安心です。
香味剤にはハッカ油・オレンジ油・グレープフルーツ油を使用のフルーツ味です。
販売価格:330円(税込)
研磨剤 × 界面活性剤 × フッ素 × キシリトール ○ 発泡剤 × 保存料×
合成界面活性剤・サッカリン・合成防腐剤などの合成化学物質は使用していないので、歯磨き後の味覚を損ないません。
甘味剤にはキシリトールを配合しました。
研磨剤・発泡剤無配合で、小さなお子さんから高齢者の方まで安心してお使いいただけます。
ゆっくりと丁寧な歯磨きが可能で、電動歯ブラシにもオススメの泡立ちが少ないジェルタイプの歯磨き剤です。
販売価格:1320円(税込)
研磨剤 ○ 界面活性剤 ○ フッ素 ○ キシリトール ○ 発泡剤 ○ 保存料○
フッ素とキシリトール配合。
歯質を強くし、虫歯になりにくい歯を作ります。
低甘味、低発泡・低研磨剤なので不快なく、時間をかけて磨く事ができます。
販売価格:550円(税込)
研磨剤 ○ 界面活性剤 × フッ素 ○ キシリトール × 発泡剤 ○ 保存料○
配合のカルプロックス(カルシウム複合体)により歯の表面にあるたんぱく質を分解し、食品の色成分やコーヒー・お茶・ワイン等の渋が付きづらくなります。
磨いた後は、歯がツルツルした感じを実感できます。
使い続ける事で本来の歯の白さを取り戻し、ホワイトニングされた方にも白さを保つ効果があります。
※乾いた歯ブラシに1/3程度のせて、水をつけずに磨いてください。
販売価格:3080円(税込)
研磨剤 × 界面活性剤 × フッ素 × キシリトール ○ 発泡剤 × 保存料○
ポリリンジェルEXの成分にヒドロキシアパタイト(水酸化リン酸カルシウム=歯や骨と同じ構成成分)を配合し、これにより歯質を強化させ虫歯になりにくい歯を造ります。
ほのかなペパーミントフレーバーで長くブラッシングしても気になりません。
容器は小さいですが、5mm程度とかなりの少量で十分効果があります。
歯がツルツルになります。
販売価格:3080円(税込)
歯磨き剤の成分について
研磨剤
歯に沈着した汚れを除去します。
着色(ステイン)汚れが気になる方におすすめです。
象牙質が露出した、楔状欠損部を研磨剤でゴシゴシ擦ると削れていくので注意しましょう。
近年の歯磨きペーストに添加されている研磨剤は昔のものよりかなりマイルドになっています。歯にステインが沈着しやすい方は適切なブラッシング法で適宜使用する分には有効で心配ありません。
界面活性剤
油脂を分解して汚れを落とします。
口腔内に限らず創傷の治癒を阻害する作用があります。石鹸で傷口を洗うと痛むのは、界面活性剤が傷口の細胞膜を破壊して傷をさらに深くしているためです。
外科処置後は界面活性剤が入っていない歯磨き剤を使用してください。
フッ素
歯質を強化して脱灰をしづらくします。
また、歯の再石灰化促進、ミュータンス菌の産生や発育抑制の効果があると言う研究報告もあります。
[フッ素のチタンインプラント腐食作用について]
チタン製のインプラントは高濃度のフッ素により腐食が生じる事が分かっています。
それについて、2015年に日本口腔衛生学会フッ化物応用委員会は、
●口の中には唾液があり、唾液の働きで歯磨き粉に含まれるフッ素はかなり薄まっている(200~300ppm)ため、インプラントを腐食させるリスクは非常に低い。
●フッ素には天然歯の虫歯を予防する確かな効果があるため、天然歯が多く残っている場合には、インプラントが腐食するリスクより虫歯を予防するメリットの方が大きい。
以上の事から、
『フッ化物配合歯磨剤の利用はチタン製歯科材料使用(インプラント使用者)にも推奨すべきである』
との見解を示しました。
因みに、日本では、市販の医薬部外品に含まれるフッ素は、1500ppm以下と定められています。
しかし、歯科医院で虫歯予防のために塗布するフッ素は9000ppmと濃度が高いので、インプラント部には使用いたしません。
インプラントへのフッ素の影響を言われるようになったのは2014年からですが、それまではヨーロッパの世界主流メーカーのストローマンインプラントを販売していた代理店ではアロナールという1400ppmのフッ素含有のペーストを推奨しており、当院の患者さんも多数お買い求め頂きました。
その中には20年以上の長期にわたりインプラントを使用されている方も多くいらっしゃいますが、それによりインプラントに腐食が生じてトラブルが起きた事例はありません。
しかし気にされる方は、天然歯の虫歯予防によりご留意頂いた上でフッ素不使用のペーストをお使い頂くか、インプラント部にはフッ素無しペースト、天然歯にはフッ素入りペーストと分けてお使いいただくとよろしいかと思います。
キシリトール
糖とは異なり、虫歯の原因にならない糖アルコールです。
爽やかな冷涼感があります。
虫歯菌(ミュータンス菌)がキシリトールを取り込んでも酸を産生が行われないため、歯を脱灰しません。
発泡剤
泡立ちをよくします。
泡立つことにより口腔内の隅々までいきわたり洗浄効果が向上します。
しかし、洗浄した感覚も強いので泡立つ=綺麗に磨けているという錯覚も起こしやすいです。
発泡剤が含まれる歯磨き剤を使用する際は泡に惑わされず、みがき忘れがないように気を付けましょう。
保存料
歯磨き剤の変質を防ぎ、品質を保ちます。
安全性については当院では検証できませんが、他の研究機関では安全性を検証しているようです。
下記の外部サイトは保存料としてよく使用されるパラベンについてわかりやすく記載されています。
(http://www.ueno-fc.co.jp/chemistry/pdf/PARABEN_HP%20DATA_2015_jp_1.pdf)
上野製薬株式会社 化学薬品 パラベンとは(印刷用関連資料)
保存料の有無に関わらず、商品開封後はなるべく早めに使い切りましょう。
歯磨き剤の成分について参考資料
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kakyoshi/65/4/65_202/_pdf)
中嶋省志 『シリーズ 教科書から一歩進んだ身近な製品の化学―カラダの化学― 歯磨剤の成分と虫歯予防フッ化物の不思議』 P.202-203
「科学技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)より